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作品とキャラ紹介的な その1

こういうのホームページ作ってやろうと思ったけど面倒なのでここでやることにした。

作品あるやつは再掲載しつつキャラの紹介をするよ。

気が向いたときにやるから不定期更新だよ。出すキャラの順番も気分次第だよ。

【悪魔払い師の戦い】
悪魔払いをして旅をする神父様とその弟子のお話。《ジャンル:コメディ短編》


サイト用神父
・レナード神父:悪魔払い師の神父様。25歳。女性に優しいイケメン紳士。

サイト用覚醒神父
・レナード神父(戦闘形態):神父様が悪魔と戦う姿。出オチ。

サイト用弟子ちゃん

・弟子ちゃん:神父様の弟子。14歳。生真面目で無愛想な僕っ子シスター。

《以下より本編です↓)


 国境を跨いで連なる山脈の麓に小さな農村がある。
 長い旅路を渡ってそこを訪れた僕ら二人は、休む間を惜しんで目的の家へと足を運んだ。

 僕らはこの国で悪魔祓いを生業として暮らしている。
 今日は辺境のこの村で悪魔の被害らしきものを受けているという人物から手紙を受け取り、はるばるやってきたのだ。

 手紙に同封されていた地図を頼りに辿り着いたその家では、一人の若い女性が僕らを待ち構えていた。

 「あなたが我々に手紙をくださった方ですね?」

 共に来た金髪碧眼を持つ長身の男性、僕の師であるレナード神父が柔らかい物腰でうやうやしく訪ねる。女性はこくりと頷いた。

 「はい。ローラと申します。わざわざこんな辺鄙(へんぴ)なところまで来て頂いて、本当にありがとうございます」
 「なに、お礼なんて結構ですよ。ところでローラさん。手紙では不可思議なことが起こるとおっしゃってありましたが……具体的にはどのようなことが?」

 レナード神父の質問にローラさんは戸惑いがちに答える。

 「時々……自分の意識がふっと無くなるんです。その間は眠っているような感覚なのですが、周りにいた人たちに訊けば、ところ構わず叫んだり物や人に当たり散らしたりとひどい行動をしているらしいのです。ですが私自信にそんな覚えは一切無いのですよ。今までこんなことは無かったのに……」

 それを訊いてレナード神父は「なるほど」と唸り眉間にしわを寄せた。おそらく僕と同じことを考えているのだろう。ローラさんの言う症状は僕らが今まで見飽きるほどに見てきた症例だ。
 レナード神父はローラさんの瞳を見据えて重々しく口を開いた。

 「ローラさんあなたはどうやら悪魔にとり憑かれているようですね。意識がない間の奇行は悪魔があなたの体を支配して行っていることです」
 「やはりそうですか……」

 レナード神父の言葉にローラさんの瞳が深い悲しみの色に沈んだ。僕らに連絡をしてきた時点で覚悟はしていたのだろうが、いざ事実に直面したらショックを隠せないようだ。
 レナード神父は落ち込むローラさんの手をぎゅっと握ると、真摯な眼差しで彼女を見つめ、励ますように言葉をかけた。

 「大丈夫です。この私が来たからにはもう心配はありませんよ。この身に代えても貴女を救ってみせましょう」

 そう言ってレナード神父に優しく微笑みかけられたローラさんの頬がぽっと赤く染まった。
 ……また出た。レナード神父の悪い癖だ。
 彼のかんばせは舞台役者のように端正なうえにハチミツよりも甘く優しい声で囁くものだから、こんな風に依頼主が女性だったらいらぬ勘違いさせてしまうことが多い。なにより質が悪いのは本人に自覚がなくそれをやっていることだ。

 「早速悪魔祓いを始めましょう。儀式の準備を」

 僕は辟易のため息を噛み殺しながら、レナード神父の言葉に従い準備を始めた。



 部屋をひとつ借りて悪魔払いに必要な舞台を作り上げた。
 まず余計なものを全て部屋から出して、床に石灰で魔方陣を描く。それが終わったら、魔方陣の真ん中に薬で眠ってもらったローラさんを寝かしつけ、部屋の窓と扉を全て閉めきって外から見えないように暗幕を引いた。暗くなった部屋は魔方陣の上に点在するロウソクの明かりだけでぼんやりと照らされている。
 儀式の準備が整ったことを告げると、レナード神父は全身を覆う黒いローブに身を包んで部屋の中に入ってきた。悪魔払いをするときの彼の正装だ。フードの下から覗く碧眼がロウソクの焔を映し、妖しく揺らめいている。

 「それでは儀式を開始します……」

 レナード神父が静かに告げる。
 僕は魔方陣から出て、部屋の隅に立って自分の役割に必要な道具を手にとった。
 レナード神父は胸の前で十字を切り、神に祈りを捧げると、おもむろに纏っていたローブを脱ぎ捨て「うっびょろーーん!」と奇声を張り上げた。ローブを脱いだ彼の姿は東の島国ニホンにおいてかつて由緒正しき男性下着として活用されていた赤フンと呼ばれるもの一枚のみで、露になった引き締まった肉体の上部、ちょうど乳首の部分には星形に切り抜いたピンクの色紙が張り付けてある。
 僕はレナード神父の叫びを合図に手に持ったタンバリンを一定のリズムでタン、タンと叩き始める。その音に合わせてレナード神父は「ポゥ! ポゥ! アーォ!」と甲高い声を上げて魔方陣の周りを回りながら腰を左右に振る不気味なダンスを始めた。白目を向いて舌を突き出し躍り狂うその姿は、なにも知らない人が見れば神父様のほうが悪魔にとり憑かれてしまったのではないかと思われてしまいそうだ。だから、彼の名誉のために断っておく。彼は正気だ。これは人にとり憑いた悪魔を呼び起こすレナード神父独自の舞いなのである。悪魔祓いで最も重要なのは憑かれている人間の意思の力である。悪魔は人間の喜びや笑いなどの正の感情を嫌い、悲しみや怒りなどの負の感情を糧とする。よってこうやって滑稽な躍りや芸を見せて、被害者の正の感情を揺さぶり起こすことで、悪魔を追い出すことが出来るのだ。……と本人は語っていた。
 神父が二十分ほど舞い続けた頃、突然魔方陣の真ん中に横たわっていたローラさんの目がくわっと見開いた。真っ赤に充血した目で、玉の汗を散らしてダンサブルに躍り続ける我らが赤フン神父を睨み付けた。

 「ナンダァ、オマエラハァ!」

 その口から女性のものとは思えないほど低く、しゃがれた声が響く。開いた口蓋からは鋭く尖った犬歯が覗いている。ローラさんにとり憑いていた悪魔が現れたのだ。
 舞いに夢中になっているレナード神父に代わり、僕がタンバリンを叩きながら悪魔に毅然と答える。

 「悪魔祓いを生業とするものだ。悪魔よ、直ちにその女性の身体から出ていけ!」
 「ナンダトォ! ナマイキナァァァ! ソノフユカイナオドリヲヤメロォォォ!」

 悪魔が頭を振り乱し、思わず同意してしまいそうな唸り声を上げる。しかし、その身体は魔方陣の真ん中に横たわったままだ。
 この魔方陣の上にいる限り、人にとり憑いた悪魔は腕一本動かすことも出来ない。ここからは我慢比べの勝負である。悪魔が出ていくのが先か、レナード神父のネタが尽きるのが先か。とはいえ油断は禁物だ。魔方陣が僅かでも崩れたら悪魔が自由になり僕らに襲いかかってくるのだから。
 懸念した矢先、「オンビロボーン!」と意味不明の言霊を放ちながらふんどしの前だれを翻して跳び跳ねていたレナード神父がうっかり魔方陣の一部を踏み消してしまった。いけない! と思う間もなく、悪魔は起き上がり、気付かずに躍り続けるレナード神父を張り倒した。レナード神父はものすごい勢いで弾き飛ばされ、壁に激突。「ぶげぇっ!」と潰れたカエルのような声を上げて崩れ落ちた。僕は思わず悲鳴を上げた。

 「きゃああ! 神父様っ!」
 「グガァァァ!」

 悪魔は次いで僕に飛びかかってきた。慌てた僕はなす術もなく組み伏せられ、両手で首を絞められる。元が女性とは思えないほどに力が強く、その手は振りほどけない。

 「ブキミナモノヲミセヤガッテ! クチナオシニ、キサマノタマシイヲクッテヤル!」

 そう言って悪魔は僕の顔の前で大きく口を開ける。恐怖に息を飲む僕。もうだめだと思ったその時、横から躍り出た肌色の影が悪魔を突き飛ばして僕を救った。レナード神父だ。起き上がったレナード神父はその殆ど丸出しの尻で勇敢にも悪魔に立ち向かい、床を転げ回りながら悪魔を組み伏せようと必死に揉み合っていた。神の遣いと悪魔の戦い。言い方を変えれば半裸の男性が寝間着の女性のマウントを取ろうと食らいつく。この場でなければ、僕は女性側の加勢に入っていたことだろう。

 レナード神父が悪魔を押さえてくれている隙に、僕は魔方陣を修復した。再び悪魔の動きが止まる。ホッと息をついて悪魔から離れるレナード神父の身体は引っ掻き傷でいっぱいになっていた。抵抗していた間、本当にローラさんの意思は無かったのだろうか……?

 それからもレナード神父と悪魔との激しい戦いは続いた。

 今回の悪魔を手強いと見たレナード神父は、退魔の舞いに加えて様々な手段を用いて悪魔を攻撃する。頭にほっかむりを被り、鼻に鉛筆をさして「あらえっさっさー」とコミカルに口ずさみながら川で小魚をすくう動きを真似したり、尻とふんどしの間に木の棒を挟んで筋肉の隆起のみでそれをへし折ったりと、かつて悪魔を退治てきた技の数々を惜しげもなく披露する。所々で「アババ、アババ」「よ~ござんしょ? よ~ござんしょ?」「オチョロンパァ~」と意味は不明だが効果のある(と思われる)言霊を放つことも忘れない。更にはオリジナルのコメディ寸劇などもやってみせる。悪魔は動けない体でそれらを見せつけられ、苦しそうに唸りをあげていた。苦しいのはレナード神父も僕も同じだ。

 そんな激しい戦いが六時間ほど続いて、ようやく悪魔はローラさんの身体から出ていった。
 魔方陣の上に横たわるローラさんの寝顔は先程までの形相が嘘のように穏やかになり、すやすやと静かな寝息を立てていた。

 「ふぅ……手強い相手でした」

 レナード神父が呟いて額の汗を拭う。戦いを終えたときの神父の姿ときたら、さらさらの金髪をピンクのリボンでポニーテールに束ね上げ、赤フン一丁の全身におしろいを塗りたくって真っ白になった上に口が裂けているかのように見えるほど大きく口紅を塗り、へそからは可愛らしいタンポポを一輪咲かせて――と痛々しいほどの道化っぷりでありながらも、その顔は力を出し切って試合に挑んだスポーツ選手のようにどこか満足げであった。
 いつ見てもレナード神父の戦い様は凄まじいな、と僕は感慨深く思った。



 「本当にありがとうございました。まるで目が覚めたみたいに頭がすっきりしています」

 別れ際、ローラさんは憑き物が落ちたかのように(そのまんまだけど)清々しい顔をしてお礼を言ってきた。
 再び牧師らしい格好に着替えたレナード神父は、丁寧な物腰でローラさんに微笑みかける。

 「お礼なんか結構ですよ。私達は当然のことをしたまでです。それよりも、貴女を救えて本当によかった」

 相変わらず勘違いを生みそうなその態度に、ローラさんの顔は紅潮し、黒目がちな瞳が少女のように煌めいていた。
 ちなみに眠っていたローラさんは悪魔と戦う際の神父の姿を知らない。今までの依頼人全てもそうだ。彼の戦う姿を見ているのは、世界で僕一人だけなのである。

 「それでは、これで失礼します」
 「はい……またいつかこの村にいらっしゃったときは、ぜひ立ち寄ってくださいね。歓迎します」

 別れを惜しまれながらも、僕らは村を後にした。
 次の依頼主のもとへ向けて、僕らは再び旅路につく。
 この国には僕らの力を必要とする人々がまだまだたくさんいる。悪魔の被害に苦しむ声がある限り、僕らの戦いは終わらないのだ。

 「ハッ! 新しい技を思い付きました。アルファベットを順番に言うとき、Dのときだけ道化になるというのはどうでしょう? きっと有効ですよ」

 旅路の中、真面目な顔で語るレナード神父の話を聞き流しながら僕は思う。
 こうして助手はやっているけれど、僕はレナード神父のような悪魔祓い師になるのは難しいだろうな、と。

~END~
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プロフィール

じゃらみ

Author:じゃらみ
自作小説でオリキャラ同士を絡ませたりします。
他所様のオリキャラを使って話を書くのも好きです。

ちなみにこちらはリンクフリーです。お好きに貼り付けてやってください。

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